2001年東宝映画作品
破壊神「呉爾羅(ゴジラ)」日本上陸。その時、大和の守り神である護国三聖獣、地の神「バラゴン」海の神「モスラ」天の神「ギドラ」が立ち上がる。

金子修介がゴジラを撮ると聞いたとき、ついにこの時が来た!と驚喜したものです。怪獣映画の監督としては、95年「ガメラ大怪獣空中決戦」でその実力を遺憾なく発揮し、映画としても高い評価を得て、怪獣映画に新たな風を送り込んだことは有名。
しかし、彼は以前から「ゴジラを撮りたい」と公言しており、東宝にゴジラの監督として立候補した程でした。しかし、「石橋を三度叩いても渡らない」と言う社風を持つ東宝は、おいそれと自社のドル箱であるゴジラを外部の監督に撮らせようとはしなかったのです。
シリーズ28作品中で、外部の監督がゴジラ映画を監督したのは4本しかありません、それ以外は全て東宝の社員監督が占めているのです。因みにその3本とは「ゴジラVSビオランテ」(1989年・大森一樹監督)「ゴジラVSキングギドラ」(1991年・大森一樹監督)「ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃」(2001年・金子修介)「ゴジラファイナルウォーズ」(2004年・北村龍一)の4本です。
金子監督は、ゴジラのライバルであるガメラの監督として初めて念願の怪獣映画に携わった経緯があります。それ以前にも円谷プロで「ウルトラQ」の劇場映画の監督として意欲的に準備を進めていましたが、途中で企画が流産し、涙を呑んだ事もあったのです。(この企画は後に実相寺昭雄監督によって「ウルトラQ THE MOVIE」として映画化された)怪獣映画を撮りたいと願いつつもその怪獣映画に縁の無かった監督でした。
そのウップンを晴らすかの様に初めての怪獣映画「ガメラ」で圧倒的な演出力を発揮した金子監督にゴジラ映画を撮って欲しいと思っていました。
この映画は、マニアの間では賛否両論の映画となりましたが、否定派は過去の平成VSシリーズ(1989年〜1995年に製作されたゴジラシリーズ)と呼ばれる一連のゴジラ映画で育った&お気に入り世代の人たちによるモノと思われます。平成VSシリーズは、回を重ねるごとにマニア度が増し、怪獣映画としては楽しめるかもしれませんが、一般映画としては??な部分も多かったのが事実でした(自分の意見ね!)それに、ゴジラを核兵器そのものとして捉えている点も、このシリーズに不満を持っている原因です。
この映画を評価する点は、ゴジラに興味も愛着もない、いわゆる一般の観客に評判が良かった事なのです
←あくまでも自分の周りでの反応ですけどね。そう!自分はゴジラが好きだから良いけど、付き合ってもらう相方は、ゴジラに全く興味も愛着も無いので、その相方の評価が正論だと考えているのです。その相方が楽しめた映画がこの「GMK大怪獣総攻撃」だったのです。そして、自分も大いに楽しみました。
今までのゴジラ映画には無かった人物描写、その性格付け等が丁寧に描かれている上に、ゴジラを徹底的に悪として描き、観客の感情移入を阻止する為に白目のゴジラを誕生させた事は、自分として大いに評価したいのです。そうですゴジラはガメラと違って人間の原爆実験で誕生した悲劇の怪獣と言う設定上、完全な人間のヒーローとして描くことも(過去にはヒーローになった事もあるけど)出来ず、勧善懲悪として描く事が難しい素材なのです。ヒーローに徹する事が出来ないのなら、完全な悪として描けばいいのですが、それが今まで出来なかったのが不思議です。(ここまで凶悪・凶暴にという意味です)
今回のゴジラ…圧倒的な強さと圧倒的な憎らしさで東京目指してばく進します!!それをやってくれたのが、金子監督なのです♪とにかく憎らしかったですねぇ。このゴジラは!!!今までのゴジラ映画は、ゴジラを悪として描いても、どこか愛嬌があったのですが、今回のゴジラはトコトン憎らしい(笑)そう思えただけで、この映画は成功です。その上、場当たり的な人間ドラマが多いゴジラ映画に於いて、人間ドラマもしっかりと描かれていて文句なし!宇崎竜童演じる主人公・立花准将は、両親を昭和29年のゴジラ初上陸で殺された設定なのですが、この設定は、1984年に製作された「ゴジラ」に登場する林田博士(夏木陽介)と同じなのです。しかし、林田博士が両親を昭和29年にゴジラに殺された設定は、映画には全く活かされる事が無かったのに対して、今回の立花准将は、両親を失った時の気持ちをハッキリと語り、ゴジラへの恐怖を訴えているのです。
主人公・立花(宇崎竜堂)は1954年のゴジラ初上陸の時に両親をゴジラに殺されていた…こういうプロセスを大切に描く事が怪獣映画には大切なのです。新山千春の早口や、宇崎竜童の舌足らずも、観ているウチに気にしなくなりました(笑)そして、ゴジラに向かって絶叫するおばさん(水木薫)を観たとき、こういう描写を入れてくれる金子監督にホント感謝し鳥肌が立ちましたよ(笑)ゴジラ映画の人間ドラマに欠けている事と言えば、人間の生活描写の欠如だと思います。この映画には、そう言う人間の生活描写が、丹念とは言えませんが、所々に入れてあるんです。特に大根おろしをする宇崎には感動(爆)
静岡県清水市に上陸したゴジラを見て絶叫するおばさん(水木薫)
彼女自身、ゴジラ映画でゴジラに襲われる役をやりたかったらしく、念願叶ってよかったね♪
ゴジラにビビるタクシー運転手(笹野高史)この人ホント運転手役が多いよね(笑)そして、絶叫するおばさん(水木薫)←くどい?に対してゴジラが放射能火炎を吐き、それが原爆のきのこ雲を思わせる描写!!!!!
「原爆?…」コレがゴジラです!!このシーンを観た時、「コレがゴジラだよ!!」って心の中で叫びました(笑)金子監督はツボ押さえてますよ♪ゴジラの本質をこのシーンで見事に描写しましたね!ただ一つ苦言を呈すならば、ガメラと同じく主人公の女性が、何か超常的な思念によって導かれる設定が、頂けなかったかなぁ〜。もうちょっとヤマト聖獣と違う交わり方をして欲しかったです。
そして、この映画に成功をもたらせた最高のシーンだと思っているのが、あの立花親子の「未来も守る決意」のシーン。父親はゴジラを倒すべくは潜水艇による捨て身の攻撃に向かい、娘は自分の仕事を全うすべく、その一部始終を報道しようとする…。もう、最高でしたね♪
ゴジラ映画でこんなカタルシス感じた事無かったです!!!!
官房長官を演じるは、津川雅彦。
政府は、東京防衛のため、横浜を首都防衛最終ラインに設定。防衛軍の全勢力を動員させる。
燃える横浜をバックに、決死のレポートをする由里(新山千春)そしてバラゴン!!!「フランケンシュタイン対地底怪獣」で鮮烈なデビューを飾った怪獣と言うより猛獣と言った方がしっくりくるバラゴンの復活には喜びました♪そのズングリとした体型からは想像も出来ない俊敏な動きをみせた感動を忘れません!そんなバラゴンが復活したのです!!護国三聖獣の中で一番小さく、一番最初にゴジラに立ち向かったバラゴンは、ゴジラに打ちのめされながらも健気に挑み続け、ゴジラの熱線で死ぬのですが、もう観ていて辛くて辛くて…心の中で「早く逃げろ!!!」って叫んでました(笑)
「バラゴン」…健気なんです。小さい体で一生懸命ゴジラの侵攻を食い止めようとするその姿に涙がでます・゚・(ノД`)・゚・。ココまでゴジラを残虐に描いた映画って…なかったよねぇ。徹底的に悪として描かれたゴジラ!!!もう最高ですね♪
本当に鬼です悪魔です(笑)今回のゴジラは。。゛(ノ><)ノ ヒィ天本君も久々にゴジラ映画に出演してるし、(これが最後のゴジラ映画になっちゃったケド…)この天本君演じた伊佐山老人は、神秘的で良かったです。
日本一の怪優・天本英世!!!!この映画が遺作になってしまいまいた…。ゴジラが太平洋戦争で死んでいった人たちの残留思念の固まりであるとの説明…天本君だからこそ一段と説得力があるんです!!
ゴジラは核兵器じゃないんだよ。原爆実験で太古の恐竜が被爆して生まれた怪獣なんだよ…。そして唯一原爆が投下された日本とは切っても切れない因果で結ばれているんだよね。
第一作目の「ゴジラ」に込められていたメッセージは、原爆の恐怖、戦争の悲惨さ、科学技術に対する警鐘。
この金子版ゴジラは第一作ゴジラの正当な続編と捉えたい。ゴジラの本質をちゃんと描いていて自分的にはすっごく爽快だったねぇ。
もう一度白目ゴジラが見たいこの頃(笑)

完全体になったキングギドラ!!か、格好いい(´▽`)はぁぁ・・♪(うっとり)
由里の勤める放送局「BSデジタルQ」の局長・門倉春樹(佐野史郎)、角川春樹氏をもじったらしい(笑)禁煙中なのでいつもスルメを囓ってます(笑)佐野さん見事な怪演技(爆)
この映画の中で一番好きなキャラ!!防衛軍将校・江森久美(南果歩)♪いいです!このキャラ!!
防衛軍のオペレーター役のこの子、菅野美寿紀さんというのですが、自分この人に十数年前、浅草の花やしきで会った事があります(爆)今現在、元気なのでしょうか??
ちゃっかり、津川雅彦の娘も出演していたりして(笑)